どうもこんにちわ、「米国株長期投資くらぶ」のUsatoです。
本記事では「テンバガー候補銘柄まとめ」シリーズとして、将来テンバガー化する可能性があると思い調査した銘柄の将来性をまとめて紹介していきます。
私が実際に保有している銘柄ですので、時間が経つにつれて企業業績が変化していく経緯もまとめます。ある意味自分自身用のまとめです。
本記事のテンバガー候補調査対象の銘柄は[ORMP]オラメド・ファーマシューティカルズ:Oramed Pharmaceuticals, Inc.です。
ちなみにテンバガー(10倍株)候補銘柄の調査シリーズはこちらから参照できますので、是非ご覧になって下さい。
先に結論を書いておきますが、2021年12月に保有していた[ORMP]オラメド株は全て売却しました。理由も最下部に書いていますのでご参照下さい。
- オラメド:Oramedの事業概要
- オラメド:Oramedの現在株価・チャート
- オラメド:Oramedの収益・純利益
- オラメド:Oramedの目標株価・配当利回り
- オラメド:OramedのROE・FCF
- オラメド:Oramedの営業利益推移(企業成長力) Operating Income
- オラメド:Oramedのアナリスト予想・実績
- オラメド:Oramedの事業の濠:ブランド力
- オラメド:Oramedの事業の濠:プラットフォーム
- オラメド:Oramedのデータ活用による将来性
- オラメド:Oramedの将来性
オラメド:Oramedの事業概要
オラメド・ファーマシューティカルズは、イスラエルの製薬会社。経口投与ソリューションの開発を手掛ける。糖尿病治療用経口インスリンをはじめ、他の薬剤やワクチンの投与ソリューションも開発する。主な製品は、経口インスリンカプセル剤の「ORMD-0801」や経口エクセナチドカプセルの「ORMD-0901」。本社はエルサレム。
https://info.finance.yahoo.co.jp/us/profile/ORMP
経口ワクチン開発の会社です。一時ほどの期待は無くなったと思いますが、コロナの経口ワクチンを開発するのではないかという期待から注目もされた会社です。
糖尿病の患者はインスリンを注射する必要がありますが、オラメドの経口薬を使うことで、注射不要でインスリン投与による血糖値調整が可能になることも期待されています。
私はコロナ経口ワクチン期待が出たこのタイミングで購入しました。
セクター:医療
オラメド:Oramedの現在株価・チャート
オラメドの設立は2002年、IPOのタイミングは2004年です。
この一年間の株価は右肩上がり。執筆時点の株価は約23ドル。約1年前の202020年10月の株価は2.7ドル。3ドル以下です。この1年間で8.5倍に価格上昇。8ガバー達成してます。最新株価は下記チャートの様になっています。
オラメド:Oramedの収益・純利益
2020年8月の年間売り上げが2.71Mドル。ここ数年の売上は頭打ちの状況です。
オラメド:Oramedの目標株価・配当利回り
配当 | なし |
オラメドは配当を行なっていません。成長過程であり投資に振り分けている状況でしょう。
オラメド:OramedのROE・FCF
ROE | -36.39% |
FCF(TTM) | 営業CF : -17.50M doller 投資CF:16.25M doller |
単位:M Doller
TTM : 12ヶ月単位
営業CFがマイナス、投資CFがプラスという状況。デュポン分析をすると、財務レバレッジは1.4。
利益余剰金も毎年マイナス幅が増えています。
普通に分析すると私のレベルでは業績が悪化している様にしか見えないのですが、株価は右肩上がり。
自己資本比率は80%あり、磐石な財務基盤を維持した運営を行っているためと思われます。
また後述しますがワクチンソリューションの開発が順調なためです。
オラメド:Oramedの営業利益推移(企業成長力) Operating Income
営業利益はマイナスです。マーケティング施策による営業利益マイナスとも思えないですし、成果を出せず営業利益マイナスが続いているようにも見えます。
TTM | 2020.8 | 2019.8 | 2018.8 | 2017.8 |
–19.8 | -11.8 | -14.6 | -13.5 | -10.8 |
単位:M Doller
TTM(Trailing Twelve Months) : 直近12ヶ月
オラメド:Oramedのアナリスト予想・実績
2020.4Q
2020.4Q | BEAT |
2021.1Q | MISS |
2021.2Q | BEAT |
2021.3Q | IN-LINE |
Beat : 決算実績がアナリスト予想を上回った
Miss : 決算実績がアナリスト予想を下回った
IN-LINE:決算実績はアナリスト予想どおり
2021.1Qはアナリスト予想を達成できていませんね。
オラメド:Oramedの事業の濠:ブランド力
ブランドランキング外
オラメド:Oramedの事業の濠:プラットフォーム
経口ワクチンソリューションを開発中。実用化できればイノベーションではあります。
オラメド:Oramedのデータ活用による将来性
オラメドのデータ活用による将来性は、プラットフォーム企業の様に大量のデータが集まるわけではありません。あまり期待はできません。
オラメド:Oramedの将来性
私がオラメドを購入したのは2021/7/28でした。
オラメドを購入した理由は、オラメドの経口ワクチンソリューションが次世代ワクチンとして世に出回る期待があると考えたためです。
モデルナワクチンもありますが、今後のマーケット(ワクチン利用者)の拡大は想定できました。また、モデルナの注射によるワクチンが実現できたとしても、経口薬というメリットがオラメドのワクチンにはあるため、別の市場として拡大すると考えました。
経口ソリューションはコロナ対応薬だけではなく、前述の様にインスリン投与などこれまでできなかった薬の投与が可能になるというイノベーションの側面はあると思います。
経済産業省による日欧米の創薬ベンチャーの分析
ググると経済産業省による面白いレポートが出てきました。欧米と日本の創薬ベンチャーを調査・比較したレポートです。
このレポートによると創薬ベンチャー業界のIPOとその後の成長率は、日米欧で特徴に大きな違いがある様です。この違いを日本の相対的な弱さとして問題提起しています。
米国に上場するバイオベンチャーのビジネスモデルの分類と上場後の赤字期間・調達額 というページには「創薬パイプライン型」ベンチャーの一例として、オラメドのデータも分析されています。
米国は「創薬パイプライン型」が大きく成長、赤字であっても中長期的な企業価値向上が可能
この様な特徴が米国のベンチャー創薬業界にはあるそうです。そしてこの米国のパイプライン型の特徴としては、「赤字の状態で成長する」とのこと。
さらに米国の創薬ベンチャーは時価総額のボラティリティが大きく、創薬パイプライン型だと、n=19社調査の結果、株価ボラティリティが1000倍を超えています、つまり「テンバガー銘柄」という事。
上場後の時価総額成長率もなんと平均が900%。
また、経済産業省のデータでは、米国の創薬ベンチャーは10年以上赤字であることが通常の成長パターンであることも見て取れます。
つまり、前半で見たオラメドの財務情報は米国の創薬ベンチャーの成長パターンにはまっている(特別リスクがあるわけではない)と考えます。
オラメド:Oramedをガチホールドすべきか懸念点→全て解約(2021年12月)
気になる点があるとすれば、オラメドは既に今年一年の間で株価は8バガー(800%)成長してしまっているということです。
正直なところ売却したい気持ちもあるのですが、ここはバフェット氏の教えに従い、一度買った株は会社を保有したつもりで、継続ガチホールドしてみようと思います。
オラメド:Oramedをテンバガー候補から外し解約した理由
オラメドをテンバガー候補から外した理由を書きます。なお、私は保有していたオラメド株は既に売却済みです。
- コロナ対策ワクチンリリースに期待したが、モデルナなどの他社のものが世界に十分に行き渡ったため、オラメドワクチンがコロナ禍対応として活躍する事は期待できくなった。
- テンバガー記事執筆時点で直近の右肩上がり期間を見ると、既に「8バガー」(株価が8倍まで上昇)は達成していた。
- アナリスト予想 vs 決算結果 が思わしくない。
- 直近のキャッシュフローの動きは将来のために投資を行なっている様にも見えるが、自信を持って将来事業が拡大できると判断できない。
- 経口ワクチンソリューションが実現できたとしても、事業内容から具体的な成長シナリオが想像できませんでした。爆発的にオラメドの技術が普及するとは思えなくなった。
- 最大の理由は株価が下がり、「ルール1:損をしない」に違反。購入時点よりも約10%程、株価が下がった。
詳細はこちらの記事を参照してください。
それでは、投資は自己責任で。
参考:
https://jp.investing.com/equities/marqeta-ratios
https://stocks.finance.yahoo.co.jp/us/annual/
https://diamond.jp/articles/-/273274
https://seekingalpha.com/symbol/
■ こちらの記事もどうぞ ■
・[VTI]Vanguard Total Stock Market ETF
・セクターローテーション 2022年4月の状態は?:投資戦略
・逆イールド現象が発生しても焦る必要なし